2022年3月18日

【こびともコンクール2021】金賞:社会福祉法⼈⼤和善隣館 幼保連携型認定こども園 ⽉津こども園(石川県小松市)

「こびともコンクール2021」で「金賞」を受賞されました、社会福祉法⼈⼤和善隣館 幼保連携型認定こども園 ⽉津こども園(石川県小松市)で行われた「こびとづかん」活動をご紹介させていただきます!

(こびと/コビトの表記など、一部編集させていただいております)

◎活動報告:

私たちのこども園でのこびとの取り組みを紹介します。

⽉津こども園の⼦どもたちは「こびとづかん」が⼤好きです。毎⽇「こびとづかん」を⾒ていて「こびとづかん」はぼろぼろになってしまいました。さらに図鑑を追加すると、友だちと⼀緒に「このコビト知ってる」「このコビトは、乱暴で噛みつくよ」「かくれももじりは、桃にくっついているときに、そっとつかまえるんだよ」などと、楽しそうに話しています。

先⽇、年⻑児が園内でこびと探しをしました。コビトのイラストをラミネートし、園内すべてを使って、コビトを探しました。

コビトの特性を考えて、⻩⾊い花が咲いている植⽊鉢の近くにクサマダラオオコビトを隠したりメダカの⽔槽にイケノミズクサを⼊れたりしてそのコビトが好むような場所に保育教諭が20人のコビトをあちらこちらに隠しました。

いよいよこびと探しスタート!!

⼦どもたちはどこにコビトがいるのか、園内をくまなく探します。「⾒つけた」「ここに隠れてた」「〇〇ちゃん、ここ⾒て!」など会話しながら楽しそうに探していました。ところが保育教諭が「マヨケシロバネ」を隠し忘れてしまい、「あとマヨケシロバネだけいない」と⼦どもたちの中で⼤騒ぎになり、気づいた保育教諭は、慌てて⼦どもたちに⾒つからないようにマヨケシロバネを隠したというアクシデントがありました。

無事に全部のコビトを探し終わってから、⾒つけたコビト達の名前を調べたり、コビトの⽣態を調べたりして楽しみました。

年⻑児・年中児のこびとブームが⾶び⽕して年少児や2 歳児までもが“コビト⼤好き”になっています。

現在も、園内にコビトを隠し、いつでもこびと探しが出来る環境となっています。廊下を通る保育教諭がコビトを移動させると、「さっきと違うところにいる。」と不思議がったり、保育室の扉にいたコビトが、給⾷室の扉に移動していると「いい匂いするから、たべたくなったのかな」とこびとづかんの世界に⼊り込んでいます。

コビトのことが⼤好きで、夢中になっている⼦どもたちですが、コビトを原点に⾃然・地球にも興味を持ってくれたらいいなと思っています。

⽣き物の中には⼈間にとって害を及ぼすもの、⽣活していくうえで迷惑となる物もいます。

そんな⽣き物も⼈間以外の動物や植物にとっては、⽣きていくうえで⼤切なものでもあります。コビトの中にも攻撃的なもの・毒を持っているもの・刺激に弱いものがいます。⼈間に好まれる⽣き物・嫌われる⽣き物それぞれの個性(特性)を受け⼊れて、⼤切に思う気持ちを育んで⾔って欲しいと思います。また⼤切にしようとする気持ち・命の⼤切さの理解につながればと思っています。

こびと探しの活動は3 年前からしています。その頃は新型コロナウィルス感染症は流⾏していなかったので園児の送迎の際、保護者が⾃由に⽞関や園内を出⼊りしていました。⽞関ロビーや廊下にコビトを隠し、親⼦でこびと探しを楽しんでいました。

保護者にもこびと探しが定着してきたころ、いつもはあまり話さず笑顔も少ない保護者の⽅が、「先⽣、こびとあと1匹⾒つからないんだけど、ヒントちょうだい!」と⾔われました。まさかこびと探しを楽しんでくれていたなんて・・・と驚くと同時にコビトを介してその保護者と関われたことがとてもうれしく感じました。それから毎⽇その保護者は園児のお迎えの時にコビトを探していました。残念ながらその保護者のお⼦さんは当時1歳児で、まだコビトには興味がなさそうでしたが・・・。

コロナ禍になり、保護者の⽞関への出⼊りができなくなり保護者とのこびと探しは出来なくなりましたが、⼦どもたちは今⽇も廊下を歩きながらこびとを⾒つけて楽しんでいます。

⼤⼈も⼦供もみんなコビトたち、だーい好きです!!

これからも応援しています。

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(ロクリン社より)

こびとづかんシリーズ作者・こびと研究家のなばたさんご出身の石川県ということで、石川県内では「こびとづかん」イベントや企画などが他地域に比べて多く、認知度や人気も高いのですが、それでも3年も前から、毎日の園生活に「こびと探し」を取り入れてくださっていたとのこと、また保護者の方とのこびと探しを介したエピソードにも嬉しくなりました。

そして、「こびと探し」を単に園児たちに楽しんでもらうことだけではなく、「見てほしい場所」「感じてほしいこと」への誘導としてうまくお使いいただいており、それは私たちが願っていたことよりさらに踏み込んでいらっしゃるので、今後、こびとづかんを広めていくうえで、大変良いヒントをいただいたように思います。

素敵なご活動、ご応募をありがとうございました!

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