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こびともコンクール2021

コビト大好き! 幼稚園・保育園の子どもたち
― “こびとづかん”で遊び、想像・探究する―

「こびともコンクール2021」
こびとも大賞グランプリ記念
エンゼル保育園(福井県福井市)訪問!

2006年の刊行から子どもに愛され続ける『こびとづかん』。
自然の中で人知れず生活している、昆虫でも植物でもない不思議な生き物……コビト。“コビトの存在”が、自然環境や未知のものに興味を持つきっかけになり、新しい世界を想像する楽しさを感じてもらえたら……。
そんな願いを込めて、「こびとづかん」15周年を機に、幼稚園・保育園など保育施設での活動事例を募集したところ全国から多数の応募がありました。その中で「こびとも大賞」に輝いたエンゼル保育園を、絵本作家・コビト研究家のなばたとしたかさんが訪ねました!

4歳児クラス(年中)から園全体へ広がったブーム

エントランスには子どもたちが描いた絵と「ようこそ」のウェルカムボードがお出迎え。時計の両脇にもコビト。園のあちこちにコビトが……。「昨日はお月見だったので、ツキミコゾウを描いたんですよ」と今村恵先生。

▲園の玄関に飾られた熱烈歓迎のボード

▲園の玄関に飾られた熱烈歓迎のボード

そもそもの始まりは、今村先生が4歳児クラス(年中)に、自身の娘さんたちが読んでいた『こびと大百科』やフィギュアを持参したこと。すぐに興味を持ち、『こびとづかん』の世界にハマる子が続出しました。クラスで造形遊びなどを楽しむ活動の様子を「こびともコンクール21」に応募。みごと大賞獲得! コロナ禍でさまざまな活動の見直しを余儀なくされる中、コビトを通した活発な遊びや学びへと発展していったのでした。他のクラスにもコビト熱は広がり、とうとう園全体でコビト探し大会をするまでになっているそうです。

さて実際の訪問は……

コロナで延期が重なりようやく2022年秋にエンゼル保育園を訪れた、なばたさん。まずは園児全員が集まるというホールへ向かいます! ホールには 1、2歳のあかちゃん組から年長さんまで勢揃い。「こんにちはー!」という大きな声でご挨拶のあと、今村先生と、なばたさんから自己紹介を兼ねたコビトクイズに、子どもたちは手をあげて口々に答えます。
なばたさんの下の名前は? コビトの頭についている大切な部分をなんと呼ぶでしょうー? もちろんみんな大正解

「こびとも大賞」の賞状を、なばたさんから先生が代表して受け取ります。去年の4歳児クラス(今年の5歳児クラス)さんは全員起立! 嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねている子もいました。

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▲「こびとも大賞」の受賞式

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▲「ぱんだ組」に、こんな賞状が贈られました

なばたさんが最初にコビトを見つけたときのことを絵に描きながら、園児さんたちに解説。「5歳のときにお兄ちゃんとキャッチボールしていて、草むらにボールを取りに行ったら、何かに見られている感じがしたんだよ。風もないのに草花が揺れていて、見たらコビトがいたんだよ」

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▲コビトを初めて発見した時のことを語るなばたさん

「クサマダラオオコビトってどうやって捕まえるか知ってる?」となばたさん。「きいろい花をカゴにいれる!」(女の子)、「あとトウチンをつかむ!」(男の子)と即答です。

なばたさんからみんなに「好きなコビトは?」と聞くと、3歳児クラス(年少)さんは「アラシクロバネー!」「黒くてカッコイイから!」「こわいから大好き」と理由も大声で口々に答えてくれます。4歳児クラス(年中)さんは「マモリコモリ!」。「こどものときはトウチンに歯があるんだよ」「おおきくなったら葉っぱたべるんだよ」と。なばたさんも「よく知ってるねえ」と感心するほど。

さあ、いよいよ昨年1年間の活動事例を応募してくれた5歳児クラス(年長)の部屋へ向かいます!

コビトに詳しい子どもたちとお絵描きタイム

ホールからクラスのお部屋に移動した子どもたち。クラスで1つ、いちばん好きなコビトを選んでなばたさんに伝えようと話し合い「一応、ホトケアカバネってことにはなったんですけど……」と先生は苦笑い。みんなそれぞれ大好きなコビトがいるので、全員納得するコビトを選ぶのはとても難しかったそうです。「今日はなばたさんと一緒にお絵描きできるから、好きなコビトを描いてねー」という先生の言葉に「はーい!」と(ちょっぴり緊張気味ながら)嬉しそうな園児さんたちです。

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▲窓辺には手作りのコビトたちが

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▲ここにもブドウトウゾクが

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▲壁には秋の十五夜の頃に描いたというツキミコゾウの絵がずらり

なばたさんと一緒にお絵描きタイム。「ヒヨッコマネッコ。かわいい黄色なの」「いまタカラコガネ描いているところ」「マヨケシロバネがポーズしてる」「このコビトは水色の本(『日本のこびと大全~川や海・人のまわり編~』)にしかのってないやつ」「オオヒレカワコビトが好き」 どの子も種類に詳しい……。

子どもたちの絵、1枚1枚になばたさんがカクレモモジリとサインを描いて完成! 子どもたちとなばたさんの素敵な合作がたくさん出来上がりました。「ヒメコイククリなんてよく知ってるねえ」「こんなにたくさん(種類)を描いてくれたの?」「ベニキノコビトの背景の森やキノコも描いたんだね」「このままTシャツとかにデザインできそうなくらいかわいい!」となばたさんもびっくり。

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▲花丸をもらいました

部屋を見回して「あの家が気になる……」となばたさん。ドアを開けて「わっ、イエコビトがいる!」と驚くなばたさんに子どもたちも笑顔。

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▲家の中には…

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▲イエコビトたちが

自分たちで作った“ミニこびとづかん”をなばたさんに見せる子どもたち。クラスで見つけたコビトを自分の“ミニこびとづかん”に貼り、本で名前を調べて、その名前をカタカナで書きます。みんな『こびと大図鑑』などを見ながらがんばって書いたそう!

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▲手作りの“ミニこびとづかん”をなばたさんに見せる子どもたち

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